介護離職を防ぐために|仕事と介護を両立する5つのポイント

突然始まる介護とキャリアの両立
「急に親の介護が必要になった」
「急に親の介護が必要になった」
「今の仕事を続けながら介護できるだろうか」
「会社に相談した方がいいのか分からない」
このような不安を抱えている方は少なくありません。
介護はいつ始まるか予測が難しく、仕事との両立に悩む方も多くいます。介護のために離職すると、収入だけでなく、社会とのつながりや将来の生活設計にも大きな影響を及ぼす可能性があります。
そのため、介護が必要になったときは「仕事を辞めて介護をする」のではなく、「仕事を続けながら介護する」という視点を持つことが大切です。
今回は、仕事と介護を無理なく両立しながら、介護離職を防ぐための5つのポイントをご紹介します。
介護離職を防ぐための5つのポイント
1.介護の状況を早めに職場へ相談する
一人で抱え込まず、早い段階で伝える重要性
介護が始まったら、できるだけ早い段階で上司や人事担当者などに状況を伝えましょう。
「まだ本格的な介護ではないから」
「迷惑をかけたくないから」
と一人で抱え込み、仕事への影響が大きくなってから相談するケースも少なくありません。
しかし、早めに相談することで職場の理解や協力を得やすくなります。
勤務先によっては、次のような仕事と介護の両立支援制度を利用できる場合があります。
・介護休暇
・介護休業
・短時間勤務制度
・時差出勤
・フレックスタイム制度
・テレワーク(在宅勤務)
利用できる制度は会社ごとに異なりますので、まずは勤務先の担当窓口に確認してみましょう。
2.介護保険サービスを活用し、自分だけで介護を抱え込まない
プロの力を借りることは「介護を続けるための工夫」
仕事と介護を両立する上で大切なのは、「家族だけで何とかしよう」と思い過ぎないことです。
介護を一人で担い続けると、心身の負担が大きくなり、仕事や生活にも影響が出やすくなります。
介護保険を利用すると、例えば次のようなサービスを活用できます。
・訪問介護(ホームヘルパー)
・訪問看護
・デイサービス
・ショートステイ
・福祉用具レンタル
・配食サービス(自治体による)
専門職やサービスの力を借りることは、「介護を手放す」ことではなく、「介護を続けるための工夫」です。
介護をすべて自分で行おうとせず、利用できる支援を積極的に活用しましょう。
3.地域包括支援センターやケアマネジャーに早めに相談する
高齢者と家族のための公的相談窓口
介護について困ったときは、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談することをおすすめします。
地域包括支援センターは、高齢者やその家族のための公的な相談窓口です。介護保険の申請方法や地域で利用できるサービスなどについて相談できます。
また、要介護認定を受けた後は、ケアマネジャーが介護サービスの調整やケアプラン作成を支援してくれます。
特に次のような状況になったら、早めに相談しましょう。
・親の物忘れが増えてきた
・通院の付き添いが増えてきた
・一人暮らしの親が心配になってきた
・介護認定を受けるべきか迷っている
・仕事に支障が出始めている
・将来の介護に不安がある
介護の問題は早期に対応するほど選択肢が広がります。「まだ大丈夫」と思わず、気軽に相談してみましょう。
4.家族や地域とのつながりを大切にする
チームで支える介護体制づくり
介護は一人で支えるものではありません。
離れて暮らしている場合でも、兄弟姉妹や親戚と役割を分担したり、定期的に情報共有したりすることで負担を軽減できます。
また、近隣住民や民生委員、地域の見守り活動などとのつながりも、万が一の際に大きな支えになります。
例えば、
・緊急時の連絡先を共有しておく
・近隣の方に日頃から挨拶をしておく
・親の様子を気軽に教えてもらえる関係を作る
・兄弟姉妹で定期的に状況を共有する
といった備えをしておくと安心です。
介護は長期にわたることもあります。支えてくれる人とのつながりを日頃から築いておきましょう。
5.介護と適切な距離を保ち、自分の時間も大切にする
介護を続けるために必要なセルフケア
介護を続けるためには、介護をする人自身の健康も大切です。
責任感が強い方ほど、
「自分がやらなければ」
「もっと頑張らなければ」
と無理をしてしまいがちです。
しかし、介護に集中し過ぎると、疲労やストレスが蓄積し、心身の不調につながることがあります。
・趣味を楽しむ
・友人と会う
・運動をする
・十分な休息を取る
など、自分のための時間を意識的に確保しましょう。 介護と適切な距離を保つことは、決して無責任なことではありません。長く介護を続けるために必要なセルフケアです。

まとめ
仕事と介護の両立で最も大切なのは、「一人で抱え込まないこと」です。
介護が必要になったときは、
・早めに職場へ相談する
・介護保険サービスを活用する
・地域包括支援センターやケアマネジャーへ相談する
・家族や地域とつながる
・自分自身の時間を大切にする
ことを意識しましょう。
介護離職は、介護する人自身の生活にも大きな影響を与えます。まずは「仕事を続けながら介護する」という視点を持ち、利用できる支援を上手に活用することが大切です。
「仕事と介護をどのように両立したらよいか分からない」
「介護サービスや相談先が分からない」
そのような場合は、専門職へ相談することも選択肢の一つです。ケアラケアでは、仕事と介護の両立に関するご相談をサポートしています。ひとりで悩まず、まずはお気軽にご相談ください。
参考資料
「仕事と介護の両立支援~両立に向けての具体的ツール~ 資料4「仕事と介護の両立準備ガイド」リーフレット」厚生労働省.2025‐08
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/model.html
この記事の執筆者
岡江 晃児(おかえ こうじ)
NTTデータ ライフデザイン
ケアライフデザイナー・ソーシャルワーカー